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XBP一期生(外部サイト)
第3回
メモ
企業が失敗する理由の一つ→資金繰り
売上-費用=利益(儲け)
イオンとヤオコーの比較
売上高:
イオン 年間約8.7兆円(複数の事業をやっている)>約ヤオコー0.5兆円(スーパー事業のみ)
利益:
イオン 年間約65億円(コストがかかりすぎている)>約ヤオコー150億円(1事業に特化)
イオンの2021年度の利益額は売上高の0.07%くらい、販売費と管理費は33%くらい← 設備が大きく利益に直結する施設が少ない(効率が悪い)
ヤオコーの2021年度の利益額は売上高の2.9%くらい、販売費と管理費は24.8%くらい←地域特化型なのでCMよりチラシなどの安価な広告を使う、人件費がイオンより安い
イオンは銀行事業があるので資産が大きい→自己資産は15.5%くらい、85%くらいは負債で経営している
ヤオコーは自己資産は42.1%くらい、60%くらいは負債で経営している=より財政が安定している
⇆市場の評価は「自己資本があるならもっと投資して事業拡大できる
小売業の利益率の平均は1%くらい
利益を増やすには
方法1. 売上を上げる(消費者という相手がいるから難しい)
ネットのプラットフォームを作る(販売網を増やす) →店舗とECの相乗効果が期待できる
値上げ(競合が潰れたときに価格を上昇させる) 例)ANA ドル箱路線で儲ける一方ローカル路線を値下げしてLCCに対抗
PRイベント、コラボイベント
新製品を売る
レジの回転数を上げる
PBの導入
サブスク(財の形態によって/業界によって導入が難しい場合もある) アメリカ・ウォルマートは会員制を導入している
新規顧客、リピーター獲得のための戦略(クーポン、スタンプカードや割引抽選会)
万引きの減少
方法2. 費用を下げる(自社努力で何とかできる場合もある 機械化、従業員削減など)
機械化、セルフレジ導入など
オリジナルブランド、惣菜の内容量減少
仕入れの単位を増やす
固定費の減少(人件費削減)
外部委託を減らす(高くなりすぎたら)
光熱費の減少(他のに置き換えて安くなる場合は)
大量生産
原価を下げる(下請け会社に交渉)
仕入れを限定する
営業時間の短縮
物流費用の削減(ネット販売普及で物流需要が高騰)
損益計算書
期間は1年間(1期ごと)
売上と費用から利益をみる
項目:
売上高
売上原価=仕入れ値 仕入れ先との関係性がわかる
売上総利益
販売費及び一般管理費(広告費、人件費)=費用
営業利益
当期純利益
計算できる事項
売上高総利益率
売上高営業利益率
売上高当期純利益率
売上高販管費率
売上総利益や営業利益(本業で稼ぐ力)が赤字運営になっている会社は立ち行かない(赤字覚悟でも売らないと現金が入らない状況)
貸借対照表
年度から年度への移行時:資産(会社が所有する財産)、負債(他人から借りたお金)、純資産(自己資本、資本金、利益余剰金)
資産・負債は流動・固定にそれぞれ分かれる
財務的な安全性を見ることができる
自己資本比率
流動比率(流動負債に対する流動資産の割合):200%が理想
資産と売上の関係=少ない資産で利益が上がる方が良い
ROA(総資産利益率)=当期純利益/総資産*100
=(売上高/総資産)*(利益/売上高)
=総資産回転率(資産活用の効率性)*売上高利益率(収益性)
※全国的に1%あればいい方
従来はROAで経営を評価されてきたが、昨今は顧客・従業員満足度など別の指標で判断されることも
総資本回転率:売上高/総資本(総資産)
利益と社会的意義の両立が必要
効率高めるには
収益性向上
売上シェア拡大
人材の強化(採用、育成)
新製品・サービスの開発
事業基盤の強化、再編
黒字倒産や粉飾決算
黒字倒産:会計上は利益が出ていても支払いに必要な資金が不足し倒産してしまう
例)バブル 取引先が支払い滞り、連鎖的に手元に現金がなくなり倒産
黒字倒産を防ぐには
資金繰り表を作成して入出金を管理
代金の支払いは遅く、回収は早く(なるべく現金で)
金融機関と親しくしておく
在庫量管理の徹底(在庫が多すぎるとだめ)
減価償却など費用に関しては経営者の意向が反映される=利益の操作
(損益計算書は経営の判断には使えない、過去1年間の動きを表しているだけ)
会計の見積もり(製品保証引当金):粉飾決算の原因にもなる
将来発生する可能性のある費用を事前に入れられる(収益は確実な収益にしなくてはいけない、配当金として計上されるので)
公認会計士による監査があるが、内部通報や偶然不正が見つかるケースが多い
キャッシュフロー計算書(C/S)
バブル崩壊時の黒字倒産増加を受け設置
企業活動における資金繰りの状況を表す
キャッシュとは現金同等物を含む
営業活動:本業など販売などの売上に伴う収入と商品の仕入れや給料など経費の支払いに夜支出など
ここがマイナスだと問題
投資活動: 設備などの資産購入による支出や子会社などへの投資
ここでのマイナスは投資していることなので大丈夫
財務活動:資金繰りに関する。ここでのプラスは借り入れている(投資している)、マイナスは借入金を返済している
営業活動+、投資活動ー、財務活動ーが最も優秀(イオンなど)
営業活動+、投資活動ー、財務活動+は成長している(ヤオコーなど)
営業活動ー、投資活動+、財務活動ーが最も悪い
その他
ニーズを把握するために:総務省で人流調査見られる、マーケティング会社に調査依頼する
販売価格を下げるとその後上げられない(消費者の反感)
損益分岐点比率
売上高が以下の水準になると赤字になる
大企業:60%
中規模:85.1%
小規模:92.7%
(損益分岐点売上高/売上高)
コスト構造の検討
固定の店舗を持たない
問屋を通さない流通システム
自社施設の活用
有益構造の検討
単価*数量
熱烈なファンの数*購買金額*継続時間
平均を上回る1坪あたりの売上*適正利用
利益創出
生産販売量
販売価格
回転率
原価
基本①販売価格や数量を上げる、②変動費や固定費を下げる↔︎現実
黒字
良い黒字:販売戦略が機能している、改善の成果が出ている
悪い黒字:期末在庫の増加による架空利益、運転資金が枯渇
赤字
良い赤字:人材教育、開発研究や設備への投資、出店などの投資
悪い赤字:安易な想像での多角化、出遅れ、調査不足による投資、資金繰りの悪化
人件費の削減
例)正社員から派遣社員への切り替え(固定費の変動費化、ただし賛否両論あり)
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